ランナーのためのランニング障害SOS
まつだ整形外科クリニック

肥満は膝に負担をかける

「膝の痛み 何でもQ&A」シリーズ

Q.「肥満は膝に良くないと聞きますが、無理なダイエットはかえって膝を傷めるって本当ですか?」

滋賀県在住のFさんからの質問です。

肥満は膝に負担をかける!

まず、肥満と膝について考えてみましょう。

人間が歩く際に膝にかかる負担は「体重の約3倍」言われています。

しかも、階段の上り下りや、走ったりすると「5~6倍」かかります。

当然、肥満になれば膝にかかる負担は増えていきます。

ですから、肥満は膝に悪いのは当たり前の事なんですね。

ただ、問題なのはこの後。

↓ ↓ ↓

 

肥満の悪循環

体重のコントロールは次のバランスで成り立っています。

「食事で摂取するエネルギー ⇔ 生活や運動で消費するエネルギー」

もし、膝の痛みがあり、運動不足になると消費するエネルギーが減りますから、肥満になってしまいます。

肥満になると、さらに膝に負担がかかりやすくなり、痛みが悪化します。

すると、さらに消費するエネルギーが減り、体重が増えてしまいます。

まさに、「肥満の悪循環」なんですね。

(参考)●肥満度の求め方

肥満指標=体重(Kg)÷【身長(m)×身長(m)】

20未満:やせぎみ
20以上24未満:正常体重
24以上26.5未満:肥満気味
26.5以上:肥満

ダイエットと膝

では、体重を減らそうとダイエットをしたとします。

先ほどの体重のバランス式を考えてみましょう。

最も簡単なのは、摂取するエネルギーを減らす事です。

ただ、問題なのは急に、極度に減らしてしまうと、体の中で、エネルギーの代謝バランスが崩れてしまいます。

当然、栄養も不足してしまい、かえって膝を傷める結果になってしまうのです。

なぜなら、関節軟骨や骨に必要な栄養分が不足してしまったり、膝を支える筋肉が衰えたりしてしまう可能性があるからです。

適切な摂取エネルギー

肥満を解消して、ひざの負担を減らすには、まず自分の適切なエネルギーを知る事が大切です。

次の計算式を参考にしてみて下さい。

▼適切なエネルギー量(Kcal)=標準体重(Kg)×25~35

(*)標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

どれくらいのエネルギー量が適切なのか、自分で知っておくと良いでしょう。

いずれにしても、バランスのとれた栄養摂取と、適度な運動が大切です(^^

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今週のガイドは如何でしたか?

次回から膝の森に別れを告げ、「足の秘境」をガイドします!

みなさんに馴染みのある疾患も多くあります。

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