扁平足とは?
扁平足(へんぺいそく)とは?
一般的には、足の縦のアーチが低下したものを、「扁平足」と言います。
実際には外反(がいはん)足とか、外反扁平足などを総称して「扁平足」と呼ぶ事が多いようです。
また、横アーチが低下した足を横軸扁平足と呼び、中足骨(ちゅうそくこつ)が扇状に開くことから、「開帳足(かいちょうそく)」と言います。
*中足骨:足の甲の部分を構成する骨
分類
原因や症状などから多くの分類があります。ここでは代表的な「Hohmann」の分類を使ってガイドしていく事にしましょう(^^
原因
大別すると、以下の項目に分ける事ができます。
▼先天性
▼外傷性
▼炎症性
▼麻痺性
▼静力学性
何だか沢山ありますが、これ全部覚える必要ありません(^^
実は、原因の90%以上は「静力学的扁平足」(Static Flat Foot)と言われています。
名前はともかく、これだけ覚えておきましょう~。
静力学的扁平足
さて、せ・い・り・き・が・く・て・き・…何て名前はどうでもいいです(汗
疼痛を引き起こす、流れだけ覚えましょうね。
こちら
↓ ↓ ↓
・「発育にともなう体重増加」
↓
・「足の縦のアーチが扁平化」
↓
・「疼痛などの症状出現」
わかりましたか?
Hohmannはこの静力学的扁平足を「年齢」によって3つに分類しています。
3つの分類
年齢により3つに分類される扁平足。
これらを簡単にガイドしましょう~。
小児期扁平足
→ 筋、靭帯、骨などの組織が未成熟の状態で、起立や歩行が行われることから発症。
ただし、成長の過程で筋力や靭帯組織が強化されると、多くは正常足として発育していきます。
よく、ご両親が足の扁平に気づいて来院されますが、当の本人に症状があることは稀!です(^^
一般にこのタイプの扁平足は無症状であり、治療対象になる事は非常に少なく、予後も良好です!
ご安心下さいね!
思春期扁平足
→ 学童期以後、スポーツや長時間の起立歩行の職業などを新たに開始した時に発症。
初期には、足の内側に疼痛を訴える事が多いようです。
殆どは、運動や歩行によって痛みが悪化。
安静によって軽快します。
ただし、痛みの激しい場合は、腫れを伴う事があります。
これは炎症性の扁平足の状態になっています。
さらに悪化すると、まわりの筋肉が反射性に痙攣を起こすようになり、痙直性になったり、著しく外向きに変形する外反扁平足を呈することもあります。
*この場合は、整形外科医を受診しましょう。
成人期扁平足
→ このタイプには2パターンがあります。
1.思春期扁平足からの移行
2.成人期になってから発症
成人期になってから発症する場合、原因は以下のものが挙げられます。
・肥満
・妊娠
・加齢
これらが原因で、筋力の低下が起こったり、靭帯が脆弱したりして発症します。
悪化すると、足の症状だけでなく、大腿部や腰部にまで放散痛を訴えることもあるので、注意が必要です。
たかが、扁平足。
されど、扁平足。
ですね…