脊髄損傷
2004/7/7の産経新聞および本日7/22の読売新聞で「脊髄損傷」について掲載がありました。
産経新聞「脊髄損傷治療に“光”」
読売新聞 脊髄損傷「中絶胎児細胞 中国で移植」です。
新聞各紙で「脊髄損傷」についての記事が取り上げられました。
脊髄損傷とは? なぜ今、話題となるのか?
わかりやすくガイドします!
脊髄とは?
「脊髄」という言葉は殆どの方が聞いたことはあると思います。
脊髄とは簡単に言えば、脳からの指令を全身に送り、全身からの情報を脳に伝えている「経路」なのです。
脳とともに中枢神経を構成しています。
この情報は一般的には 脳>脊髄>手足>内臓 の順で行われます。
つまり、脊髄は電話線や光ファイバーみたいなものです。
脊髄の弱点
脊髄は他の器官・組織と比較すると「血流が乏しい」場所です。
さらに、末梢神経とは異なり、中枢神経は再生能力は非常に乏しいため、麻痺などの回復の望みは極めて薄いとされています。
脊髄損傷?
脊髄という<経路>が損傷されますから、手足の運動が麻痺したり、感覚がなくなったりします。わが国においては10万人以上の患者さまがいると報告されています。
治療法は?
抗菌剤、人工呼吸器、脊椎固定術など現代臨床医学の発展によって、生命予後は良好になってきています。
しかし、根本的な治療方は確立されていないのが現状です。
★脊髄損傷治療の“光”
***「骨髄間質細胞移植」の臨床応用*** 2004年 秋スタート予定
ラットでの実験では、脊髄を損傷し手足が動かせなかったラットが、培養した骨髄間質細胞を移植したところ、5週間で腰を浮かせて歩けるようになったとの事です。
これを臨床応用するわけです。腸骨の海面骨の採取して、純粋培養し、腰椎麻酔と同様の方法で腰から髄液内に注入する方法です。
改善のメカニズムははっきりしていないようですが、注入された骨髄間質細胞から何らかの栄養因子が放出され、神経繊維と救済し、修復することが期待されています。
★文部科学省の再生医療プロジェクト
「再生医療の実現化プロジェクト」は、文部科学省が平成15年度より着手した文部科学省「経済活性化のための研究開発プロジェクト(リーディングプロジェクト)」の1つです。
パーキンソン病、「脊髄損傷」、心筋梗塞等を対象としています。
中枢神経系の再生を可能とし、脊髄損傷に対する革新的な治療法の開発を確立して神経幹細胞を基軸とした移植療法によって、失われた四肢の機能を再び回復させることを目的にしています。
少しでも早い、臨床応用の実現と治療成果を願っております。
注意、免責事項について
■医療相談は行っていません。治療中に方は主治医の方にご相談下さい。
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