ランナーのためのランニング障害SOS
まつだ整形外科クリニック

頚椎S字カーブの重要性

日常生活と首のかかわり

<頚椎S字カーブの消失>
人類の進化とともに、文明も大きな進化を遂げました。
体格は大きくなり、寿命も延びました。

しかし、現代社会において便利な生活が手に入る一方、姿勢は悪くなり、筋力は低下してきています。

最近では、S字カーブが消失し、逆のCカーブ(後湾)を呈している若い人が多くなっています。
体の変化や生活の変化に首が対応しきれない状況なのかもしれません。

パソコン病?

もちろん、パソコン病とは正式な医学用語ではありません。
しかし、多くの家庭に普及し、今や欠かせないパソコン。
これが、首の障害を起こす事は決して少なくありません。

どうしてでしょうか?

人間の骨格は首から背中、腰へとS字カーブを描いていましたよね。

そのバランスで頭を支えているのですが、首を前に曲げるとそのバランスは崩れてしまいます。

つまり、下を向いて、前かがみになる事の多いパソコンはあまり首にはよくありません。

特に、小さなノート型パソコンを長時間使用する方は気をつけましょう。
ちなみにフーもその一人。

どうしてもパソコンに向かう時間が長くなってしまいます。
休憩時間をとったり、画面の大きいデスクトップ型に変えたりなどの工夫が必要ですね。

スポーツと首

スポーツで汗を流すのは気持ちがいい事です。体にも心にも大切な事ですよね。

しかし、首には注意が必要なスポーツが幾つかあります。

首を過度に曲げたり伸ばしたりする力が加わると、「脊柱管」という骨のトンネルの中にある「脊髄」を損傷する事があります。
「脊髄」は手・足を動かす大事な神経ですから、これを傷めると大変なことになります。

▼スノーボード
近年、若者に人気のウィンタースポーツですよね。
中高年の方も増えてきました。
ワンメイクやハーフパイプといった高所からの落下での事故が多いのが特徴です。

フーは数年前に豪雪地帯の病院に勤務していた事があります。
11月から連休明けまで、スノーボードが楽しめるスキー場が近かったため、多くの外傷患者さんを診る機会がありました。中には脊髄損傷のような重症の方もおられました。
外傷予防の啓蒙の目的で、当時の病院で3年間で約1000例の外傷をまとめ論文にしてあります。

もちろん、正しいマナーと、無謀なジャンプをしない事で多くは防げます。
ちなみにフーはスキー派。ボードはやりません。

▼ラグビー・アメフトなど
やはり何といってもスクラム・タックルで多いのが特徴です。

▼格闘技(ボクシング・柔道・K-1など)

▼水泳の飛び込み
水面で受ける衝撃は相当です。
毎年、飛び込みで頚髄損傷の方が報告されています。注意しましょう!

▼ゴルフ
以外に思う方もおられるかもしれません。
比較的、下半身に対して上半身の筋力が強い方に多いようです。
前かがみの状態で、上半身だけでスウィングをすると首に多いな負担がかかります。
実際、ゴルフの練習のやり過ぎで、頚椎の疲労骨折を生じた患者さんもいます。
何でもやりすぎはダメですね。

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