ランナーのためのランニング障害SOS

まつだ整形外科クリニック

骨粗鬆症に伴う腰痛対策

◆骨粗鬆症(こつ そしょうしょう)による円背と身長低下
まずは先週の復習です。

粗(あらい) +  鬆(す) =  骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

骨粗鬆症は、骨に「す」が入ってもろくなる病気でしたね。
そしてその特徴が円背と身長低下です。
その原因が背骨の骨格である椎体(ついたい)の骨折でしたね。
*椎体:腰痛無料レポートに図がありますので参考にして下さい。

◆骨粗鬆症による腰痛対策とは?
骨粗鬆症による円背や慢性腰痛を防止するには、「椎体の骨折を防ぐ!」
事です。では、そのためにはどうすれば良いのでしょう?
実は次の2つがとても大切なのです。

◆その1.日常生活動作指導
健常な人の骨は、日常の生活動作による負荷に対して十分に耐えられる
だけの強度があります。

たとえば…
何気なく行う腰を曲げる動作。この動作で椎体には200~300kgの力が
かかります。それでも椎体はびくともしません。
正常な椎体は実に1,000kg以上の力にも耐える事が出来るのです。
ところが下の公式を思い出してください。
「粗(あらい) +  鬆(す) =  骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」
骨粗鬆症になると、骨の量が減少してスカスカになってきます。すると当然、
強度も減少します。

実際、骨粗鬆症では椎体の骨密度は健常者の7割程度まで減少しますし、
その強度は1/2まで低下します。

そのため…
日常生活動作で腰に負担がかかる。
  ↓
負担に対する椎体強度の余裕がなくなってくる。
  ↓
椎体が骨折しやすくなる。

と、いうわけです。
椎体にかかる力はその動作によって大きく異なります。特に、背筋に強い
力をかけると椎体への負担が大きくなってきます。
ここで、私からみなさんに椎体への負担を少なくするポイントを2つ。

1)腰の曲げ伸ばしや、床から物を持ち上げる際には急な動作は避けましょう。
2)なるべく緩やかに筋力バランスのとれた動作を心がけましょう。

◆その2.薬物治療
医学の進歩の結果、骨粗鬆症の椎体骨折の危険性は薬物で確実に減らせる
時代になってきました(^^)。
現在、「骨の代謝」を薬剤によって調節すれば新たな骨折の危険性を低下できる
事が、大規模な臨床試験で確認されています。
具体的な薬物については、かなり専門的になりますので別の機会にガイドします。
お急ぎの方は病院を受診して詳しく聞いてみましょう。

◆骨の新陳代謝
骨粗鬆症を良く理解するには「骨の代謝」を知っておくことが大切です。

では、ここでみなさんにわかりやすくガイドしましょう!
骨も生き物!….ですから常に新陳代謝を繰り返しています。そしてその基本は
「骨の形成」  と  「骨の破壊(吸収)」のバランスです!
このバランスが保たれる事によって、丈夫な骨が維持されています。
つまり、古い骨を壊して、新しい骨を作ることによって常にしなやかな丈夫な
骨を維持しているわけです。

これを…
骨の再構築(さいこうちく)。リモデリングといいます。
これらの作業にはそれぞれ骨の担当者が決まっています。
■骨芽(こつが)細胞:骨の形成を担当しています。
■破骨(はこつ)細胞:骨の破壊(吸収)を担当しています。

さらに、これらの担当者をサポートするサブスタッフもいます。
女性ホルモン(エストロゲン)やビタミンD:骨の形成を促進します。
副甲状腺ホルモン:骨の破壊を促進します。
これらのスタッフもバランスに影響を与えているのです。

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今週のガイドはここまで。
骨粗鬆症について少し理解出来ましたでしょうか?
来週は骨粗鬆症シリーズ最終回です。
「骨粗鬆症何でもQ&A」をガイドします。
永久保存版で~す!
お・た・の・し・み・に~

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