ランナーのためのランニング障害SOS

まつだ整形外科クリニック

頚椎疾患の治療をガイドする

先週は4つのケースをあげて、代表的な疾患をガイドしました。

では、治療はどうするの? 誰もが思う素朴な疑問ですよね。

今週はそんな疑問に答える形で一般的な治療について、またその考え方についてもガイドしましょうね。

治療の考え方

一般的に病院で行われる治療方法は大きく分けて3つあります。

外来で行う方法
外来・リハビリでの治療が中心となります。
多くの方はこの治療で軽快することが多いですね。

入院で行う治療 (手術が必要とならない場合)
外来での治療では症状の改善が望めない場合に行います。
安静やブロック注射、鎮痛剤の内服、注射などが中心になります。

手術療法
いわゆる、保存的治療で改善が得られない場合、もしくは保存的治療では改善が期待できない場合に行います。

外来で行う治療

症状の軽い方は外来での治療で十分です。
まずは、「首に優しい!首にいい!」生活を心がける事ですね。

今までもガイドして来ましたが、「下を向いてやる仕事」や「パソコンなど首を曲げる(屈曲)事が多い仕事」は首には優しくありません。

出来るだけ、少ない時間にしましょう。

一般的にはリハビリが中心となります。
代表的なのは「牽引」と「装具」による治療です。
  
「牽引」
牽引は個人差もありますが、週に2-3回、1から3ヶ月で改善することが多いようです。

ただし、注意も必要です。
症状の強い場合は牽引は逆効果になることがあります。

また、誰にでも効果がでるわけではありません。
症状の変化が見られない場合は主治医に相談してみましょうね。

「装具」
装具は「頚椎カラー」や「フレーム型」が多く使用されています。
このような装具は1日に2-3回にわけて使用するのが良いでしょう。
1日2時間ほどが目安でしょうか。

1回での使用時間は20-30分くらいがいいと思います。

もちろん、個人差がありますが、かなり痛みの強い方で楽になることが多いです。

入院で行う治療> (手術が必要とならない場合)

外来での治療では改善しない方はすぐに手術が必要なのでしょうか?

答えはNo!です。

外来治療で改善しない方の意外と多くの方が、日常生活で「首に悪い姿勢」をとっています。

○忙しくて仕事が休めない。
○睡眠不足である。
○連日の残業でリハビリにも通えない。

心当たりのある方は多いのではないでしょうか?

入院して体を休ませる。首に悪い姿勢をとらない。
これだけでも、症状がずっと軽くなる方が多くみられます。

もちろん、併用して、鎮痛剤の内服・注射。
時にはブロック注射を行う事もあります。

手術治療

最初にフーから一言!

「基本的には例外を除いて、手術治療は避けるべし」

みなさまにとっても、われわれ医者にとっても手術治療は避けたいものです。

じっさい、多くの方は手術は必要としません。
する必要はありません。

しかし、どうしても必要な場合があります。

これからガイドする症状が出ている場合、もしくは強く疑われる場合は手術を勧めます。

膀胱直腸障害
これは、残尿管として自覚することが多いです。
●一度の排尿で十分な尿が出ない。
●頻尿である(頻繁にトイレに行く)

男性の場合は前立腺、女性では膀胱炎でも起こりますが、頚椎疾患が原因である場合は症状が進行している状態です。

下肢の症状
足の運動に影響が出てきます。
●階段歩行がしずらい
●暗い場所で歩行ができない
●ふらつく
●歩いていて急に止まれない
などの症状が多くみられます。

以上の症状が出ている場合は手術が必要になることが多いです。

上肢の症状
●字が上手く書けない
●ボタンがとめられない
●箸がうまく使えない
上肢の症状が出ている方も、手術が必要になることがあります。
とくに、仕事で細かい作業が必要な方には必要かもしれません。

<注意>
さきにガイドした症状があっても必ず手術というわけではありません。

その方の年齢・生活背景なども影響を与えますし、

症状の程度「臨床症状」にもよります。

そして何より大事なことは「臨床症状」とレントゲンやCT・MRIなどの「画像診断」が一致することによってはじめて、手術によって治せる可能性があるのです。

よく、主治医の先生に説明していただくのがよいでしょう。

さて、駆け足で頚椎の難所を駆け抜けてきました。
    

注意、免責事項について

■医療相談は行っていません。治療中に方は主治医の方にご相談下さい。
■記載内容を利用して生じた結果については、当方では責任は取れません。

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