腰痛予防のポイント
腰痛予防のポイント 2004/10/18
◆ 【「腰痛予防のポイント!」をガイドする♪】~★4種類の予防薬
◆ 【「腰痛」何でもQ&A:第2章】
◆ 【「1日3分!知恵のなる木:Q&A」のお知らせ】
◆ 【編集後記】
本編
□■Dr.フー「腰痛予防のポイント!」をガイドする♪
◆~第1章~ 「腰痛の予防薬はあなたの生活にあり!」
あなたの1日を振り返ってみて下さい。起床から始まり就寝までの間、
食事や掃除、仕事、買い物などなど。ある程度の生活パターンが出来て
いますよね。
この毎日の生活の中に腰痛を引き起こす「悪しき習慣・癖」が潜んで
いるんです。これを直していくこと。これこそが腰痛の予防薬なんです。
◆~第2章~ 「腰痛の予防薬」
ここでは、みなさまに4種類の予防薬を処方しますね。
その1.「~ぱなし」はダメ!
パソコンに向かって「座りっぱなし」、台所で「立ちっぱなし」。
思い当たる方いませんか?実はこの「~ぱなし」が良くないんですね。
長い時間同じ姿勢でいると、腰に負担がかかるんです。また、筋肉の
血行が悪くなりやすく、筋肉が緊張して痛みを誘発します。
あたなの生活。見直してみましょう!
その2.「~すぎ」はダメ!
朝の洗顔、歯磨き、お掃除などなど。腰を曲げる姿勢って日常生活
ではホントに多いんです。そのとき注意しないといけないのが
「曲げすぎ!」
直立の姿勢と比較すると、お辞儀した姿勢では腰に2倍近くの負担
がかかるといわれています。気をつけましょうね。
その3.「アンバランス」はダメ!
なんでもバランスがとれていると素敵ですよね。バランスのとれた
演技。バランスのとれたカップル。バランスのとれた景観。などなど。
このバランス。実は腰痛とも関係しています。重い荷物を片手に
持って歩いて、肩がこったり、腰が痛くなったりした経験のある方は
いませんか?
つい先日も吹奏楽の女の子が来院して、いつも楽器を左肩にのせて
いると腰が痛くなると話していました。これは左右のバランスが悪いん
ですね。そのために腰に偏った負担がかかり腰痛を引き起こします。
日常で多いのが肩掛けカバンですね。たすきのようにして掛けるのが
いいでしょう。
その4.やっぱり「無理」はダメ!
ついつい無理をしてしまうのが悪い癖!そんな方も多いのでは?
少し台の上に乗れば届くものを無理して取ったり、急いで狭いところ
で腰を深く曲げて靴を履いたり、後ろにあるものを向きを変えずに腰を
捻って取ったり。。。これは腰に無理な姿勢を強いている悪い癖です。
台や椅子など身近なものを利用するだけで腰への負担は軽くなります。
「無理は禁物ですよ」。
◆「腰痛」何でもQ&A ★~第2章
さて、先週に引き続き、「腰痛」に関してのQ&Aをお送りします。
読者のみなさん、そして外来の患者さんから聞かれる素朴な
ギモンについてお答えしますね。
Q1.前回のQ&Aでうつ伏せに寝るのは良くないってお話。私はどうし
てもうつ伏せでないと寝付けないんです!フー先生もそうだって(笑)
どうしたらいいんでしょう。フー先生はなにか工夫していますか?
30代 女性
A.いやはや。恥ずかしながら特に工夫はしていないのですが、実は寝て
いる時に姿勢が悪い方は、朝起き掛けに痛みがでることがあるんです。
それは寝ている間に腰が反っているのが一つの原因なんですね。
仰向けに寝ている人でも少し背骨の反りが強い人。そんな方は足の下に
クッションでもおくといいんです。腰が真っ直ぐになりますから。
逆に小生みたいにうつ伏せ寝の方は柔らかいクッションをお腹の下に置
くと腰が真っ直ぐになります。一度試してみて下さいね。
Q2.腰痛予防にいい食事ってありますか? 38歳・女性
A.バランスの取れた食事が一番です。
これを食べると予防できるといった食事はないと思います。
ただ、疲れきった筋肉や神経の疲労にはビタミンB1が良いと言われて
います。レバーや豚肉などに多く含まれていますよね。
それから骨が弱くなって腰痛を起こす事も多いんです。カルシウムや
カルシウムの吸収に必要なビタミンが良いでしょう。
いずれにしても偏った栄養はよくありませんよね。バランスの良い食事を
心がけて下さいね。(小生も気をつけなくてはといつも思ってます)
Q3.急激な腰痛を起こした時は「安静」しかないと言われました。痛みが
とれるまでじっとしているしかないのですか? おっさんより。
A.そんなことはありません。
実は以前は「ギックリ腰」などの急性腰痛は「安静」が一番だと思って
いました。患者さんにも「安静にして下さい」と話していました。。。
でも今はある程度動いた方が良いと論文では報告されています。そして
ある程度のコンセンサスが得られているようです。
「安静」にした患者さんよりも「痛みに耐えられる範囲内の日常生活」を
送った患者さんの方が治療成績は良いというコンセンサスです。
小生も今では「安静に!」ではなく「ある程度は動いて結構ですよ」
「ただし、無理はしないで下さいね」とお話しています。
さて、ギックリ腰に関する質問も頂きました。
Q4.ギックリ腰ってなんですか? 40代 女性
Q5.何度もギックリ腰を繰り返しています。原因は何ですか?
53歳 男性
A.ギックリ腰はドイツ語で「魔女の一撃」と呼ばれています。
何かをしようとして体を動かした瞬間に、急激な腰痛で動けない!なんて
経験ありませんか?これが「ギックリ腰」なんです。
ただし、「ギックリ腰」はあくまでも俗称であって、医学的には
「腰椎捻挫」とか「急性腰痛症」と呼びます。
そして、その正体は?….
実は正体不明なんです。ギックリ腰が起きている人の中で何が起きているか
調べることは出来ませんもんね。
ただ、大きく分けて2つの事が起きていると考えられます。
1)筋肉繊維の断裂
背ぼねを支えている筋肉に起きます。血行が悪く堅くなった筋肉に起り
易いと考えられています。
2)腰の関節や軟骨、靭帯損傷
腰椎捻挫と言われている所以ですね。腰にある関節、椎間板や靭帯などの
損傷により起ります。
さて、今週のガイドはこれでおしまいです。
来週は「腰痛を起こす主な病気」についてガイドします。
具体的な例を挙げてガイドしますね。
お・た・の・し・み・に!….. ♪
【「1日3分!知恵のなる木:Q&A」のお知らせ】
「お・し・ら・せ!」
◆ 「整形外科・スポーツ・リハビリ」に関連する医者には聞けない
「素朴な疑問・質問」を受け付けています。
たとえば…
1)どうして水がたまるの?
2)水を抜くとくせになる?
3)捻挫は遺伝するの?
….などなど
そこには意外な「ウソと常識」がありそうです。
たくさんのメールありがとうございます。
これからもドシドシメール下さいね。
「1日3分!知恵のなる木:Q&A」の配信に向けて準備中です。
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