ランナーのためのランニング障害SOS
まつだ整形外科クリニック

野球肘その1

今週は「野球肘(やきゅう ひじ)」です。
私も小学生の時に野球をしていました。今ではたまにキャッチボールを
する程度ですが(笑)
この障害。意外に多いのですが、本人はもちろん、指導者もよく理解して
いない方が多いのが現状です。

▼野球肘:Baseball elbow
野球肘とは投球の繰り返しによって生じた骨・軟骨(なんこつ)や靭帯
そして筋腱(きんけん)付着部の障害の総称です。
これは10歳から13歳の成長期に初発する事が多いのですね。
なぜでしょうか?

▼子供は未発達
子供の骨や軟骨、靭帯、筋肉はまだ未発達ですから、体と連動したスムーズな
投球動作が難しいのですね。ですからどうしても投球動作が手投げ状態になり
やすく、肘に負担が掛かってしまうのです。

▼練習方法や指導が原因?
ただでさえ、未発達な子供たちに間違った練習方法や指導。そして練習の
やり過ぎが加わるとさまざまな肘の障害が起きてしまいます。

▼投球動作は5つの動作
さて、指導者の方でこの5つの動作をスラスラと説明できる方がどれ程
いるでしょうか?

1.ワインドアップ期
投球動作に入るまでの動作

2.コッキング期
ボールを持って、肩が最大に外転(がいてん)・外旋(がいせん)する
時期までの動作です。つまりボールを投げる出前持ちのような状態です。
(肩が横に上がり、後ろに反らしている状態)

3.加速期(かそくき)
ボールを投げ始めてから、ボールを手放すまでの動作

4.リリース期
ボールが手から離れ、腕の動きが減速される時期までの動作

5.フォロースルー期
ボールを投げ終えてから投球動作が終わるまでの動作

たった1球ボールを投げるだけでも5つの動作が必要なのです。
そして、その動作によって肘に掛かる負担も違ってきます。
チョッと難しいですね(苦笑)

さて、来週はこの5つの動作に伴う肘の負担をガイドしますね。

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