腰痛の秘境
腰痛の秘境 2004/9/27
◆ 【「腰痛の秘境」をガイドする♪】
◆ 【「1日3分!知恵のなる木:Q&A」のお知らせ】
◆ 【老化は病気?:アンチ・エイジング・メディシン】
◆ 【編集後記】
本編
□■Dr.フー「腰痛の秘境」をガイドする♪
◆~第1章~ 「椎間板のスポンジ現象?」
椎間板の水分含有量は、年齢とともに減少する事は先週ガイドしましたね。
年を重ねるにつれて、椎間板のクッションとしての機能は低下します。
悲しい事です….。
では、椎間板はどうやって栄養を得ているのでしょうか?
実は、椎間板への栄養は、椎間板周囲の毛細血管網から終板や繊維輪を経由
して供給されるんです。
そして、ここで大事なのが椎間板にかかる「圧力」なんです。
日常生活の中で、椎間板に圧力がかかると、内圧が高まって老廃物を含む
組織液は絞り出されるように外に出て行きます。
これは、浸透圧が等しくなるまで続き、圧迫する力がなくなると、周囲から
酸素や栄養分を含む組織液を得る事が出来るんです。
そう。まさにスポンジのような現象ですね。
◆~第2章~ 「椎間板の弱点に迫る」
★動かないとダメ!
立ちっぱなし、座りっぱなし、寝たきり。つまり長時間の同一姿勢は
よくありません。なぜなら、椎間板にかかる圧が一定になってしまい、
圧力の変化によって起こる椎間板内の水分の移動が阻害されて
しまうからです。当然、代謝は減ってしまい椎間板のクッション機能は
低下してしまうんですね。
やはり動かないとダメなんですね。
★「ねじれ」に弱し!
少々、専門的になりますが、椎間板にねじれの力をかけると繊維輪に
ひび割れが起こるとされています。
そして、変性(傷んでしまった)した椎間板は正常の椎間板よりも
ねじれに対する抵抗力が弱いと報告されています。
日常生活の中では、「腰を曲げる」⇔「腰をねじる」といった動作が
椎間板の弱点なんです。
◆~第3章~ 「腰痛はどうして起こるのか?」~★そのメカニズムは?
核心に迫る前に「腰の神経」をおさえておきましょうね。
★「脊髄」はトンネルの中を走っている?
背骨のほぼ中央に前方は「椎体」、後方は「椎弓」と呼ばれる骨に囲まれた
「トンネル」があります。この「トンネル」の中を脊髄が走っているんです。
当然、外力から保護されるために「トンネル」の中を走っているんですね。
このトンネルの事を「脊柱管」(せきちゅうかん)といいます。
★「脊髄」とは?
「脊髄」は脳から続いている中枢神経です。これは、手足を動かしたり、
その知覚を司ったり、姿勢を制御したりする神経細胞とその突起で構成
されているんです。
★「馬のシッポ」???
実は脊柱管というトンネル内を走っている「脊髄」は途中で終わって
いるんです。
「えっ!」と思われるかもしれません。が、本当なんです。
脊髄はみぞおちのあたり(第12胸椎か第1腰椎)の高さで円錐の形をして
終わっています。
それから先が「そうめん」のように枝分かれをして縦に走っていきます。
この形が「馬のシッポ」に似ているので「馬尾(ばび)神経」と呼ばれて
います。
★「末梢神経」とは?
さて、脊髄は「中枢神経」(ちゅうすうしんけい)でしたね。それに対して
脊髄は椎間孔(ついかんこう)という骨の窓から外に出るんです。
これは「末梢神経」(まっしょうしんけい)と呼ばれています。
「末梢神経」は運動を司る「運動神経」と知覚を司る「知覚神経」で
成り立っています。「運動神経」は目的の筋肉に入って脳からの命令を
伝えています。「知覚神経」は皮膚・関節などの痛み・感覚などを
脳へと伝えているんですね。
さて、いよいよ腰痛のメカニズムです。が、すっかり日も暮れてしまい
ました。腰痛の秘境をガイドするには時間が足りないようです。
次回は日の出とともに出発しましょう。
さて、今後のガイドのコースをお知らせしますね。
腰痛のメカニズムをガイドした後は、「素朴なギモン」で質問のあった
Q&Aシリーズをガイドします。
たとえば….
Q1.腰痛は遺伝する?
Q2.妊娠は腰痛と関係するの?
Q3.タバコを吸うと腰痛になりやすいって本当?
Q4.腰にわるい職業を教えて!
などなど。
お・た・の・し・み・に!….. ♪
【「1日3分!知恵のなる木:Q&A」のお知らせ】
「お・し・ら・せ!」
◆ 「整形外科・スポーツ・リハビリ」に関連する医者には聞けない
「素朴な疑問・質問」を受け付けています。
たとえば…
1)どうして水がたまるの?
2)水を抜くとくせになる?
3)椎間板ヘルニアは遺伝するの?
….などなど
そこには意外な「ウソと常識」がありそうです。
たくさんのメールありがとうございます。
これからもドシドシメール下さいね。
「1日3分!知恵のなる木:Q&A」の配信に向けて準備中です。
【「健康な老後を!」アンチ・エイジング】
「老化」・「加齢」は誰にも止めることが出来ません。よね?
でも、最近は加齢には個人差があり、調整できるという認識が広まって
きているのです。
「アンチ・エイジング」とは何でしょうか?
1990年代の初めにアメリカで始まった「抗加齢医学」のことです。
正式には「Anti-Aging Medicne」。老化を病気の一種として捉え、
その原因を探れば治療が可能となるという考え方なんです。
さて、「アンチ・エイジング」には8つのポイントがあるそうです。
1.「食事」:バランスのいい規則正しい食事。
2.「睡眠」:ぐっすり眠れる環境つくり。
3.「運動」:1日1回は良い汗ながしましょう!
4.「水分」:1日2リットル以上の水分摂取を!(無駄なお酒はダメです)
5.「呼吸」:腹式呼吸がおすすめです。
6.「サプリメント」:必要な栄養素の補給を!
7.「検査」:体のパーツ別に最適な数字まで平均化させましょう。
8.「治療」:パーツ別に治療を。心と体を30代へ。
さて、みなさまはいかがですか?
一緒に「健康な老後」を目指しましょうね!
…. ♪
★注意、免責事項について
■□医療相談は行っていません。治療中に方は主治医の方にご相談下さい。
■□記載内容を利用して生じた結果については、当方では責任は取れません。