埼玉県熊谷市の整形外科医 松田 芳和 が複雑な体の仕組みや動きを分かりやすく解説いたします。
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前十字靭帯損傷

2008年2月11日

ケガや疲労が原因で膝が痛む病気2:前十字靭帯損傷

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■前十字靭帯って?
「ぜんじゅうじ」とか「まえじゅうじ」とか言われるこの靭帯。
これは、膝のどこにあるのでしょう?
前十字靭帯は太ももの骨(大腿骨)と脛の骨(脛骨)を結ぶ靭帯で、関節の中に
あります。
ちなみに、大腿骨の外側後ろから、脛骨の内側前方に向けて走行しています。

■前十字靭帯の働き
この前十字靭帯は、「脛骨が前方にずれるのを抑止」するのに働いています。
実に、この制動力の85%は前十字靭帯が担っています。

そう。とっても大切な働きを担っているんですね(^^
逆に、この方向に前十字靭帯の強度を超えるような強い力(内・外力)が
加わると、靭帯は損傷してしまいます。
→ → → _| ̄|○  ガクッ

■前十字靭帯損傷の原因って?
前十字靭帯が損傷される原因は大きく分けて二つあります。

●非接触型   
このタイプは、人や物にぶつかることなく、損傷してしまうタイプです。
多くはこんなパターンです。
○ジャンプの踏み切り時・着地時
○急停止
○急な方向転換
  
<ワンポイントメモ>
このタイプは、バスケットやバレーボール、そして器械体操などに多いのが
特徴です。

●接触型
このタイプでは、次のパターンで多くみられます。
○膝への直接的な「内反・外反力」
○       「下腿の内旋回力」

<ワンポイントメモ>
代表的な競技種目は、柔道、ラグビー、サッカーそしてアメリカンフットボール
などです。

■全十字靭帯損傷の症状って?
症状には個人差がありますが。。。
脛骨の前方への制動性が失われますから、当然、「膝の前後方向への不安感」
が生じます。
そして「膝くずれ」を起こし易くなります。
さらに、このような状態で激しいスポーツを続けると、結果的に他の膝を
構成している組織まで、傷めてしまいます。

たとえば、「半月板」とか「関節軟骨」などがそうですね。
そして、さらには軟骨の損傷がひどくなり、「変形性膝関節症」となって
しまいます。

全体的な流れとしてはこんな感じです。
○前十字靭帯損傷
   ↓
○膝くずれ
   ↓
○半月板損傷や関節軟骨損傷
   ↓
○変形性膝関節症

■治療は?
受傷年齢や損傷の程度などにより、症状が軽く、保存療法ですむことも
あります。
大腿四頭筋などを中心とした、下肢の筋力トレーニングが中心になります。

でも。
手術が必要になることも少なくありません。
 ↓
 ↓
→ → → _| ̄|○  ガクッ

▼前十字靭帯再建術
膝に関節鏡を入れて、採取した腱を移植します。

まず、自分の膝の周囲にある腱(内側にある屈筋腱や膝蓋腱)を採取。
これを移植腱として、大腿骨と脛骨の骨孔に通して、それぞれチタン製のボタン、
チタン製のプレートおよびスクリューで固定します。

<ワンポイントメモ>
手術適応は、医師の考え方により多少異なる事があります。

また、怪我をした患者さん本人の考えや、仕事などの社会背景など、多くの要素が
関連してきますので、個人的な考えは割愛します(^^;

▼手術後の経過
一般的に、移植した腱が骨に固定されるには、3から4週間かかります。

また、移植した腱の強度は、術後数ヶ月間は術直後より弱いとされています。
ですから、移植腱がまだ弱い時期に負担をかけすぎると、治りが悪くなったり、
再度断裂しやすくなるので注意が必要です。

なお、個人差がありますが、手術してから3ヵ月後くらいからジョギングなどを
開始します。
また、完全にスポーツに復帰するのは6ヶ月以降になります。

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今週のガイドは如何でしたか?
スポーツをするには最高の季節ですね。
ただ、無理な運動はケガの原因になってしまいます。
予防しながらスポーツを楽しみましょう~♪
次回は「ケガや疲労が原因で起こる膝の病気」シリーズ第3弾です。
痒~いところに手が届くようなメルマガ目指しています。
来週も お・た・の・し・み・に~




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