ランナーのためのランニング障害SOS
まつだ整形外科クリニック

ランニング障害(アキレス腱の痛み)

アキレス腱の痛み

走っていて、地面を蹴る時や着地する際、アキレス腱に痛みが出ることが良くあります。

私もいつもより長い距離を走ったりすると痛みが出たり、時に腫れたりします。
このアキレス腱の痛みには二つの障害が考えられます。

アキレス腱周囲炎

まさに読んで字の如し。アキレス腱の周囲に炎症を起こしている状態です。
これは腱の周囲にある薄い膜が、摩擦に耐えかねて炎症を起こしています。

この薄い膜は腱の栄養供給をつかさどっているのですが、この膜の表面細胞が周囲と摩擦するために破壊されてしまうのです。

破壊されると、その部分を治そうとする炎症反応が起こり、痛みが出ます。

腱周囲炎は血管が多いために治りやすく腱そのものに障害があるわけではありません。
そのため、腱自体が弱って切れてしまう心配はありません(^^

アキレス腱炎

アキレス腱が繰り返し引っ張られる力により、腱自体の繊維が微小断裂を起こして腱にしこりができてしまう状態です。

アキレス腱の弱い部分に微小断裂が起こり、これが徐々に拡大していきます。

断裂した部分は時間をかけて、少しずつ別の繊維組織に置き換わり治っていきます。

が、繊維が増えていくので部分的に腫れてしこりになることが特徴です。

しかも押すと痛い(^^;;
アキレス腱炎は、断裂の前段階ですからなかなか治りにくく、無理して走っていると切れるリスクがあるので要注意です!

治療

原因の多くは「走りすぎ」です。ですから基本的には無理して走らないことです。
アキレス腱周囲炎であれば、痛みの出ない範囲で走りながら治すことも可能です。

実際に、私も2、3週間で治癒しました。
一方、アキレス腱炎は数か月かかることもあります。

まずは病院を受診してみましょう。

予防

ストレッチ
ふくらはぎの筋肉の入念なストレッチングを習慣としましょう!
ストレッチによって筋肉の柔軟性を高めておくと、路面からの衝撃が緩和され、アキレス腱障害の予防につながります。

走り方の注意
かかとをうかせた走り方は良くありません。また、体重の上下運動の多い走りかたも負担がかかります。
また、スピード走の練習で歩幅を広くした走りはやめましょう。

<編集後記>

人工関節研究会で座長をつとめるために参加してきたのですが、アカデミックに頑張っている同世代の先生と話ができるいい機会でした(^^

モチベーションがあがります(^^

ただ、開業するとなかなか時間が取れずにゆっくりできないのがツライところです(^^;

前夜の食事会にも参加できませんでしたし…(涙

せっかくの秋晴れの中での京都日帰り。
う~ん。もったいなかったです…
今度はゆっくりしたいものです。

もちろん、ジョギングシューズも持参で(^^

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