ランナーのためのランニング障害SOS
まつだ整形外科クリニック

神秘の五十肩

さて、先週から神秘の森。五十肩のゲートをくぐりました。
そして、読者の方々から「五十肩の定義・病態」についてのガイド
要請を頂きました。
了解!
ということで、もう少し五十肩の奥地まで進んで行きましょう。
と、その前に。。。

私と同年代で親友の近 良明先生(以下、近ちゃん)を紹介しましょう。
2002年にアメリカ整形外科学会がDallas(ダラス)で開催されました。
その際に発表をしたのですが、そこで出会ったのが近ちゃん。
それ以来の友人です。
彼はまさに「肩関節」のスペシャリスト!
そこで、「神秘の森。五十肩」は近ちゃんをつれて一緒にガイドする
ことにしました。
そんな近ちゃんがテレビ出演で講演した内容が見れるサイト。
新年第1号(2005.1.3)で発表予定!(な、なんと顔写真つきです…)

◆五十肩の定義  
さて、江戸時代から使われていた「五十肩」。ありふれているだけに
しっかりとした「定義」が必要ですね。
整形外科で使う「五十肩」。これには「定義」があります。
「50歳前後で特に外傷(怪我)がなく,痛みを主体として、肩の動き
が悪くなるもの(拘縮を起こしたもの)」。

そして、大事なポイント。
それは「他の疾患に属さないもの」です。
つまり、「腱板断裂」(けんばんだんれつ)などの、病態が明らかなもの
を除いたものということです.

さあ、「定義」については良いでしょうか?

◆五十肩の原因
読者のみなさまの中にも、五十肩を経験された方は多いと思います。
では、「五十肩」の原因は?
さてさて、困ってしまいました…。
実は、五十肩の原因は「わからない」のです。

ただ、「病態」としては次のように考えられています。

◆五十肩の病態
人間の関節には袋(ふくろ)があります。
肩もしかり。
これを関節包(かんせつほう)といいます。つまり肩では肩関節包です。
この関節包が炎症などにより
「縮まる(余裕がなくなる)」
→ 「動きが悪くなる」
→ 「関節の中の圧が高まる」
→ そして「痛くなる」
と、考えられています。

◆五十肩の治療
さて、皆様の中に五十肩を経験された方はどれくらいいるでしょうか?
あなたの周りを見渡してみて下さい。
そう。けっして少なくはないですよね。
そこで、一番大切なのが「治療」になります。
では、どうしたらいいのでしょうか?

実は…。
五十肩は「自然に治ります!」

「えっ!」と声が聞こえてきそうですが、これは本当のことなんです。
ですが、人によっては1年かかる方もおられます。
1年も肩が痛い!動きが悪い!….
これでは困りますよね。
ですから、
「痛い時期をいかに短くするか。」
「いかに痛みを少なくするか。」
「いかに早期に社会復帰させるか」
これを目標にして治療を行います。

さて、今週はここまで。
神秘の森。五十肩の輪郭がおぼろげながら見えてきました。
次週は「治療の実態」についてガイドしていきますね。
お・た・の・し・み に!

★注意、免責事項について
■医療相談は行っていません。治療中の方は主治医の方にご相談下さい。
■記載内容を利用して生じた結果については、当方では責任は取れません。

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